青年たちは、よく笑う。なんでもないことにでも大声たてて笑いこける。笑顏をつくることは、青年たちにとって、息を吐き出すのと同じくらい容易である。いつの頃からそんな習性がつき始めたのであろう。笑わなければ損をする。笑うべきどんな些細な対象をも見落すな。ああ、これこそ貪婪(どんらん)な美食主義のはかない片鱗ではなかろうか。