恋愛のことを語るとなると──この点で私は生涯、少年の域を脱しなかった。私にとって女性に対する愛は常に、心をきよめる思慕であった。私の憂愁から真っすぐに燃えあがった炎であり、青い空にさしのばされた祈りの手であった。