人は言ふ、我が教へ、倹約を専(もっぱ)らにすと。倹約を専らとするにあらず、変に備(そな)へんが為(ため)なり。人は言ふ、我が道、積財を勤(つと)むと。積財を勤むるにあらず、世を救ひ世を開かんが為なり。