二宮尊徳
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二宮尊徳は江戸時代後期の経世家、農政家、思想家である。報徳思想を唱え、報徳仕法を指導したことで有名な存在である。曽我別所村・川久保太兵衛の娘・好(よし)を母とし、中島弥三右衛門の次女・きの(キノ)と岡田峯右衛門の娘・なみ(波子)を妻とし、尊徳自身は7人児息を育てた。
人は言ふ、我が教へ、倹約を専(もっぱ)らにすと。倹約を専らとするにあらず、変に備(そな)へんが為(ため)なり。人は言ふ、我が道、積財を勤(つと)むと。積財を勤むるにあらず、世を救ひ世を開かんが為なり。
天上天下唯我独尊ということを侠客(きょうかく)者流など広言を吐いて、天下ひろしといえども、我に如(し)くものなしなどというとおなじく、釈子の自慢とおもうものあり。これ誤りなり。これは釈子のみならず、世界みな、我も人も、ただこれ、我こそ天上にも天下にも尊きものなれ、我にまさりて尊きものは、かならず無きという教訓の言葉なり。