「生存競争が人間を強くする」という観察から、いきなり「人は苛酷な環境で育つべきだ」という主張を導き出す人間の内心には、「弱い人間は踏みつけにしてもかまわない」という信念と、それ以上に「生き残ったオレは正しい」という強烈な全能感がある。