精神の豊かな人は、まったくの孤独の中でも、おのれひとりの想念や幻想にすばらしい楽しみを見出すことができるが、愚か者の場合は、社交、観劇、遊山、宴会などが入れ替わり立ち替わり絶えることなく続いても、死ぬほどの退屈から彼を防ぐ手立てはないのである。