気の若い学者にあっては、問題が解けたことの喜びの方が、その仕事を成し遂げたのが自分自身でもなく、自分の所属するグループでもないことから来る無念の思いよりも、勝るのが常である。他人の大きな成功の知らせによって、もっと大きな新しいことをしてやろうという気持ちが呼び起こされるのである。