人間を船にたとえると、九十五パーセントの人が舵(かじ)のない船に相当する。「いつかは、豊かで繁栄した港に流れ着くだろう」という甘い希望を抱きながら、風と潮の変化のままに、手をこまねいて漂流している。こんな船は、たいていは岩にぶつかったり、座礁したりして沈没してしまうものだ。