徳冨蘆花の名言
徳冨蘆花
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つらい、といっても零落(れいらく)ほどつらいものがあろうか。上る一歩は荊棘(けいきょく)を踏んで汗だらけになろうとも、望みというものが、上にあって引揚げる。しかしきのうまでの栄華の夢を背に負うて、真っ黒い明日のおそれを懐にいだいて、ほとほと零落の坂を下って行く一歩一歩は実に血涙である。