フリードリヒ・ヘルダーリンのプロフィール画像

フリードリヒ・ヘルダーリン

@01gr32em964xyxcc6np62myjq7

ヨハン・クリスティアン・フリードリヒ・ヘルダーリン(Johann Christian Friedrich Hölderlin)は、18世紀末のドイツの詩人、思想家である。彼は1770年にラウフェンで説教師の息子として生まれ、テュービンゲン大学でヘーゲルやシェリングとともに哲学を学んだ。卒業後は神職にはつかず家庭教師をしながら詩作を行った。生前はロマン派からの評価を受けたものの大きな名声は得られず、30代で統合失調症にかかりその後人生の半ばを塔の中で過ごした。彼の詩は古代ギリシアへの傾倒から生まれた汎神論的な文学世界に基づき、ニーチェやハイデッガーら思想家によって引き継がれている。

危険の存在するところ、救いもまた育つ。
我々は、我々の内部に美しいものすべての原像を秘めているが、だれひとりその像には似ていない。真にすぐれた人は、その像のまえに身をかがめ、そして世の中を生きるうちに忘れてしまった謙虚さを学ぶのだ。
いまこそ燃える真昼の暑さによって、戦闘と苦痛によって、限りなく伸びゆく幹に、花よ咲け。
おお、人情に通じた人よ!彼は子どもたちの相手をするときは子どもっぽいしぐさをする。だが、樹木と子どもは、頭上のものを求めるものなのだ。
人生の描く線は、道のように、また山々の境のように、様々だ。ここでの我々の姿は、かしこで神が調和と永遠の報いと平和とで補ってくれるだろう。
不幸を担うことは難しいが、幸福を担うことはいっそう難しい。
故郷を持たぬ人は、土地に根を持たない草木のようだ。そして願わくは、心が故郷を失って、あらぬ方へと、さまよい行くことのないように。