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バルザック

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オノレ・ド・バルザックは、19世紀のフランスを代表する小説家で、90篇の長編・短編からなる小説群『人間喜劇』を執筆しました。トゥールで生まれた彼は、父親が実務家、母親はパリ育ちの年下の女性だった。幼少時代からあまり母親に愛されず、生後すぐにトゥール近郊に住む乳母に預けられた。彼は『レ・ミゼラブル』で著名なヴィクトル・ユーゴーや、アレクサンドル・デュマの親友でもありました。

我々は幸福も不幸も大げさに考えすぎている。自分で考えているほど幸福でもないし、かといって決して不幸でもない。
恋は官能の詩である。
愛することから始めて反感に至るときには、愛に戻ることは決してない。
忍耐は仕事を支える資本の一つである。
おれは高く清く働こう。夜昼なく働いて、おれの勤勉労苦だけで成功を勝ち得たい。それは一番のろい成功となるかもしれない。だが、自分の生活を反省し、百合(ゆり)のようにそれが正常たるのを見るほど美しいことがまたとあろうか。
自らの心の中に幸福の源泉を持つ―─その人の生活は、なんと美しいことか!
恋について語ることは、恋することだ。
女はよき夫を作る天才でなければならない。
善良な夫は、決して夜早く寝ないし、朝は遅く目覚める。
愛について語ることは、愛することである。
女はその手袋を替えるように、容易に心を変える可愛らしい動物である。
男の初恋を満足させられるのは、女の最後の恋だけである。
男は年をとると与えるものがなくなり、ただ受け取るばかりだ。恋人を愛するにも、恋人の裡にある自分を愛する。若い頃には自分の裡(うち)にある恋人を愛する。
結局のところ、最悪の不幸は決して起こらない。たいていの場合、不幸を予期するから悲惨な目にあうのだ。
どんな男も、結婚すべきでないと、つねづね考えている。
あらゆる知恵の中で、結婚についての知識が一番遅れている。
男性たるものは、その妻にとって、力に満ち、偉大であり、常に威厳のある存在でなければならない。
上司の権威をつけるための最良の方法は、部下が困っている仕事を解決してやることである。
諦めは日常的な自殺である。
結婚は、一切のものを呑み込む魔物と絶えず戦わなくてはならない。その魔物とは、すなわち習慣のことだ。
熱狂できないということは凡庸のしるしだ。
小説とは、読み終えたとき、セ・ラ・ヴィ、ここに人生がある、と感じさせるものだ。
芸術の使命は、自然を模倣することではなくて、自然を表現することである。
歓楽の底から持ち帰るものは、真理でなくて砂利(じゃり)である。
指導者は世論の誤りを是正できなくてはならない。たんに世論を代表するだけでは、その責務を果たすことはできない。
偉くなりたい、また金持ちになりたいと願うことは、嘘をつき、頭を下げ、へつらい、偽ることを自ら決心したことではないか。
多くの忘却なくしては人生は暮らしていけない。
ヴァイオリニストが同じ音楽を演奏するのにいくつかのヴァイオリンを必要とするといわれているように、男は四六時中、ひとりの女を愛し得ないのも理に適っている。
「孤独は良いものだ」ということを我々は認めざるを得ない。しかし、「孤独は良いものだ」と話し合うことのできる相手を持つこともまた、一つの喜びである。
法律は蜘蛛の巣であり、小さな虫だけが引っかかる。
不幸は我々に真の友人を教えうるという長所がある。
天才とは、やろうと思ったことは断じて実行に移す人間のことである。
女は、男と天使との中間の動物である
あまりうちとけ過ぎる人間は尊敬を失います。気やすい人間は馬鹿にされます。むやみに熱意を見せる人間はいい食いものにされます。
男は女の恋人であるとき、その女の友人であることはあり得ない。
慎み深さは肉体の良心である。
(男の女に対する)情熱の持続時間は、その女性が最初に示した抵抗の大きさに比例する。