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5代目古今亭志ん生

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古今亭志ん生は、明治後期から昭和期にかけて活躍した落語家。本名は美濃部孝蔵で、東京の神田区出身。落語協会所属。菅原道真の子孫を称する徳川直参旗本でもあった。赤城神社の要職を務めた祖父がいた。警視庁巡査をしていた父は貧乏に苦しみながら育てたが、それが子供の頃から母親や友人らと寄席を通い、落語に親しんでいた。

酒がいちばんいいね。酒というのは人の顔色をみない。貧乏人も金持ちも同じように酔わしてくれるんだ。あいつは酔わせないよ、なんて言わねえとこがいい。
腹の虫てぇ奴はえらいもんで、食べ物だけじゃなく、何でもちゃんと知ってやがる。
貧乏ってのは、するもんじゃねえ。「たしなむ」もんです。
あたしはちょうど、うちにおったなめくじみたいに、切られようが突かれようがケロンとして、ものに動ぜず、人に頼らず、ヌラリクラリと、この世の中の荒海をくぐり抜けて、やっとこさ今日まで生きてきたんですよ。
寄席は学校じゃねぇんだ。間違えたって、直したりしちゃいけねぇ。そのまま通しちまうんだ。
ものごとてえものは、うれしい前にはきまって心配ごとや悲しいことがあるんです。
本当に芸に一身をぶち込んでやれば、眼のある人はきっと見てくれます。
芸人てえのはな、売れてるときはわがままでいいんだ。売れなくなったら、いくら八方美人をしていても捨てられる。
世の中に女ほどしょうのないものはありません。やさしく言えば図にのぼせる、小言を言えばふくれる、叩けば泣く、殺せば化けて出る。
落語を面白くするには、面白くしようとしないことだ。
他人の芸を見て、あいつは下手だなと思ったら、そいつは自分と同じくらい。同じくらいだなと思ったら、かなり上。うまいなあと感じたら、とてつもなく先へ行っているもんだ。
貧乏に苦しみながら、今になんとかしてやると希望を持って生きていくところに、また言うに言われぬ面白みがあるもんですよ。
上の者にかわいがられて引き上げてもらったって、それは自分の力じゃない。八方敵だらけになって爪弾きにされてもいい、自分の力で上がってゆこうと思った。