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中江藤樹

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中江藤樹は滋賀県出身の陽明学者であり、近江聖人とも称えられている。江戸時代に活躍し、農業を営みながら私塾を開くなど、学問・財政・行政などを徹底的に研究した。1634年に母への孝行と健康上の理由により藩に辞職願いを提出したが脱藩し京に潜伏し、後に郷里の小川村で藤樹書院を開設した。

悔(くい)は凶より吉に赴(おもむ)く道なり。
人間、学問に志すというのは、道に志すものでなければならぬ。ところが今の学問は、己の知恵を磨くより、人に誉められたいという名誉心、はなはだしきは、金銭のために学問をするということで、その志たるや実に卑しい。
胎内にある間も母徳の教化あり。
このたから(真理)は天にありては、天の道となり、地にありては、地の道となり、人にありては、人の道となるものなり。
家をおこすも子孫なり、家をやぶるも子孫なり。子孫に道をおしへずして、子孫の繁昌をもとむるは、あくなくて行くことをねがふにひとし。
天地の間に、己(おのれ)一人生きてあると思ふべし。天を師とし、神明(しんめい)を友とすれば、外(ほか)人に頼る心なし。
それ学問は心の汚れを清め、身の行いを良くするを以(もっ)て本実とす。