お友だちがいなくても自分を失わない、自分を乱さない、取り乱さない――、つまりやるべきことはいきいきとやれる、そういう人、たったひとりでもやりぬける人、そういう人でないとほんとうの友だちを得ることも難しいし、また、ほんとうにそのお友だちと最後までつき合っていくことができなくなるのではないか。
人の世話をやかないでよい。友だちもひとりひとり、自分で考えて自分でする、自分でできる一人前の生徒である。むやみに世話をやくことは失礼である。友だちの「考える」力をつけるじゃまでもある。
ことばというのは人間の宝物です。ことばがあるからこそ、人間が人間になるのです。
子どもたちに、安易に、だれでもやれる、やればやれるといいたくない。やってもできないことがあるーーそれも、かなりあることを、ひしと胸にして、やってもできない悲しみを越えて、なお、やってやって、やまない人にしたいと思う。
子供というものは、元気なようでいて、案外もろくて弱いものです。疲れやすいのです。
子供は元気があるというだけで、まだ体も出来上がっていません。苦労している体ではないので、意外なくらい疲れやすいのです。
(わからないところがあっても)むやみに、人にきくのはやめなさい。プリントを、よく読み、注意や説明をかみしめて、自分で考えて作業を進める。ちょっとわからない気がしたからといって、すぐきくものではない。おちついて考えてみれば、たいていわかってくるものである。