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サアディー

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シーラーズの詩人サアディーは、13世紀イランの詩人、散文家であり、最も人気のある作品として『ゴレスターン』(薔薇園)と『ブースターン』(果樹園)があります。1210年頃生まれで、1291年又は1292年に歿去しました。彼の本名は諸説あり、『ラカブ』とも言われます。

宝石は、たとえ泥の中に落ちても、依然として貴重であり、埃(ほこり)は天へ上ったとしても、依然としてつまらない。
感謝できる犬は、恩知らずの人間に優る。
愚かな人ありては、聡明なる人が愚者に対して嫌悪を感ずるよりも百倍多くの、聡明な人への反感が見出さるる事を知れ。
守銭奴の金は、彼が土に入るときに土地から出てくるなり。
過去の人たちの名前をいたわれ。未来が自分の名前をいたわってくれるように。
人は「運命」の矢から逃れ得ない故(ゆえ)、甘受が唯一の盾なり。
語るべきときに黙し、黙すべきときに語る。これは二つながら知性の恥である。
徳高き人は、たとえ無頼の徒に辱められるとも、悲しむことなし。性悪き石、黄金の盃を砕くとも、石の価値は増さず、黄金の価値は滅せず。
卑しい人と親しく、あるいは楽しげに話せば、その人の横柄さと自負心を増大させる。
人を中傷すれば、自分の欠陥を暴露する。
敵の弱さに同情すべからず。強くならんと、汝を容赦せず。
賢者は一般の人々の愚考を寛大に見逃すべきにあらず。なんとなれば、両者ともに損なわれるからなり。すなわち、前者の威厳は滅じ、後者の愚考は常習的になる。
木は他の木と混ざり合うと、いっそうよく燃える。
女は男の抱擁にて満たされぬとき、平和のうちにありても争い多し。
歯をくれた人がパンもくれるはずだ。
善人たちは逆境でも楽しそうな顔をし、悪人たちは栄えているときでもつまらなそうにしている。
男らしさとは親切と慈愛なり、肉体的な意志にあらず。
愚かなる者には、沈黙に勝るものなし。この事実を知るならば、その者は愚かにあらず。
親族にして直(じき)からず、聖(せい)からざるときは、そを愛するよりも、その絆を断つべし。
嫌いな人の庭園の中で自由に生きるよりも、好きな人のそばで束縛されて生きるほうがましである。
矢は一度放てば弓の元へ戻らない。
人間は語ることによって獣(けもの)にまさる。よいことを語らなければ、獣が汝にまさる!
好意から出た偽りは、不和をかもし出す真実よりもよい。
我々は社交に別れを告げ、(世の人々と)離れて住もうと志を立てた。なぜなら、孤独の裡(うち)にいるほうが安心できるからである。
黄金の入った袋は(いつか)空になるが、職人の財布はいつも詰まっている。