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タタルケビッチ

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イーゴリ・ボリソヴィチ・マルケヴィチは、ロシア帝国(現・ウクライナ)出身の作曲家・ピアニスト・指揮者である。1920年代にはパリでアルフレッド・コルトーに師事し作曲家やピアニストとして薫陶を受ける。その他、指揮者のヘルマン・シェルヘンに師事し、現代音楽への取り組みを展開した。

幸福になりやすいたちで、特に運が良くなくても、幸福になる人もいれば、最高の環境が揃っていても不幸な人がいる。というのも、幸福を感じる為には、楽しむ対象を持っているだけではなく、楽しむ能力も持っていなければならないからだ。
痛みに対する恐怖は、しばしば、痛みそのものより重くのしかかる。
歳をとった人と、若者とがお互いに理解しあうことは、難しいことである。年寄りは若い頃を体験しているからまだしも、若者は年寄りの体験がないから、年寄りの苦労が理解できない。
明るい未来が予想できれば、人は暗い過去を忘れることができるし、おもしろくない現在を受け入れることができる。しかし、その一方で、暗い未来に対する恐怖は、今まで経験した良いことすべてをだいなしにしてしまうのだ。
不幸に打ちのめされた意識は、慰めや愉快な感情、ポジティブな思考を拒絶する。
青年期は一般に思われているほど幸福ではない。
幸福はひとりでに生じるか、もしくは全く生じないかのどちらかだ。
数珠は実にみごとな発明だ。なぜなら、数珠を繰(く)ることで指が占拠されるだけでなく、心も占拠されるからだ。
その未来を先取りして経験し、それが良いか悪いか、理解し感じとるのだ。これは、明らかに主に性格の問題である。
幸福においても、また不幸においても同様に、重要なのは、現実の過去や現在や未来に何があるかではなく、私たちが何を想像し感じているかなのだ。
部隊長は、兵卒には手の届かない喜びを味わうけれども、また、兵卒の全く与(あず)かり知らぬ悩みも持っている。これと同じようなことが、他のことにもあてはまる。
金銭、権力、名声はいいことばかりではない。だからそれを求めて心をかき乱されてはいけない。結果として得られれば感謝すればいい。得られなければ、同時にそれに伴う悩みも避けられたのである。
その人の不幸は、その人に起こることだけでなく、その人がどのように反応するか、そして苦痛を減らす心理メカニズムが勝つか、それとも苦痛が意識全体を征服する点にまで、苦痛を増加させるメカニズムが勝つか、ということにも左右される。
あなたが犠牲を払うから、(あなたは)幸せになれないのです。
楽しみへの期待は、楽しみそのものより心ときめくことがある。
たとえば、走者の平均速度をたった1パーセント速めるだけで、持久力は即座に10パーセント落ちる。このことはどんな種類の活動にもあてはまるので、馬車馬のように働く生活の果てには、喜びも利益もありえない。
れぞれの性、それぞれの職業、それぞれの生活様式に独自の喜びがあるように、またその喜びと密接に結びついた独自の悲しみがある。
取るに足りない不愉快なできごとが、幸福をだいなしにすることもある。
財産や特権が増えれば増えるほど、喜びだけでなく、悩みも増えることになるだろう。なぜなら、より扱いにくいものが増えるからだ。