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バルタザール・グラシアン

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バルタサール・グラシアン・イ・モラレスは1601年1月8日にスペインのサラゴサ県のカラタユー地区に生まれ、1658年12月6日に死去した。イエズス会司祭者、哲学者、神学者として活躍し、『エル・クリティコン』『処世神託』などの教育的な散文を残した。『処世神託』は後世の哲学者や思想家に多大な影響を及ぼした。

誇張は嘘の小枝だ。
無知であると思わせるのは、時として最大の英知である。
忘れるすべを知っていれば、むしろ幸せというべきである。
人に好かれるための唯一の方法は、畜生の中で最も愚かなものの皮をかぶることである。
成す価値のあるものは、終える価値がある。もし終える価値がないなら、なぜ始めたのか。
めいめいの弱点を見つけ出すことが、人々の意思を操る術だ。
言葉は女性的で、行動は男性的である。
人には労せずしてすべてがうまくいく時期があるかと思えば、何をやってもうまくいかない時期もある。どんな人も、つねに賢人でいることはできない。
ひとりでいるとき、独り言を言うのがばかげているとすれば、他人がいるとき、自分の声にばかり耳を傾けるのは、その倍も愚かなことである。
天国では万事が喜び、地獄では万事が苦しみ。この世はそのどちらにも境を接する。
せっかちは愚者の弱点である。
妬みによって幸福になる人間はどこにもいない。
お喋りは他人に任せて、まず行動せよ。
慎重な者の指針は、時勢に従うことである。
善意の衣をほどよくまとえ。他人にあらさがしされることはまずない。世間はそいういう人の短所は見たがらない。
どんな長所をもった人物も、世間の支持がなければ、石ころだらけの道を歩まねばならない。
呼吸が身体の活力であるように、名声は心の活力である。
もう少し多くを知り、もう少しゆっくり生きよ。
無作法な態度はすべてを台なしにしてしまう、理性や正義さえも。
不運が眠っているときには、起こさないようにそっとしておくことだ。ちょっとしたつまづきなら軽い傷ですむが、それがもとで転倒してしまうと、致命傷を負いかねない。
高位にある人は物事をあまりに詳細に詮索すべきではない。全てを知ることは大切だが、全てのことについて何もかも知る必要はない。
最高の馬鹿とは、自分がそうでないと思い、自分以外の全てがそうだと思っている人である。
生きるためには、生きるにまかせることだ。
善徳が己の報酬であるごとく、悪徳は己の罪である。
すべての人が目に入るものをすべて見ているわけではない。
心に感じたことは信じなければならない。ことにそれが虫の知らせであるときは。
一番の獣が一番賑やかなところに住んでいる。
良いものは、短ければ二重によい。
物事は、あるがままのものではなく、見かけどおりのものである。
虚言のデパートは誇張だ。
愚か者が先延ばしにすることを、賢者はただちに取りかかる
ひまなことは忙しいよりはよいものだ。余分なものを何一つ持たない我々庶民にとって、時間だけが財産である。
易しいものでも、難しいもののように取り組み、難しいものでも、易しいもののように取り組むべきである。
どんなことにも笑う人間は、どんなことにも泣く人間と同じく阿呆である。
親切が過ぎて意地悪になってはいけない。