エピクテトス
@01gr3297h7ywcttxfz8929yjdj
エピクテトスは古代ギリシャの哲学者であり、ストア派の哲学を学んだ後、自由人となり教えを世界に広めた。特に、彼の教えの中においては苦しい状況の中でも精神的な安定を保つことや、世界中の人々が平等であるべきという考えは、今日の西洋文明にも重大な影響を与えている。
![](/init-icon.png)
人々が夢中になって騒ぐもの、それを手に入れるために躍起になって奔走するもの──そうしたものは、彼らになんの幸福ももたらさない。奔走しているあいだは、その渇望するもののなかに自分らの幸福があると思っているけれども、それが手に入るや否や、彼らはふたたびそわそわしはじめ、まだ手に入れていないものを欲しがり、人が持っていれば羨(うらや)ましがる。
![](/init-icon.png)
空(むな)しい欲望を満足させるために君が今日まで注いで来た努力の半分でいいから、それらの欲望からの脱却に注いでみるがいい。そうしたら君はまもなく、そのことによってはるかに多くの平安と幸福とを獲得できることを発見しよう。
![](/init-icon.png)
何であれ素晴らしいものは突如として生じるものではない。ブドウの1房、イチジクの実1つとて同じである。君がイチジクの実が欲しいというなら、私は時間が必要だと答えよう。花が咲き、実がつき、それが熟すのを待たねばならない。
![](/init-icon.png)
心の平静と幸福にいたる道は一つしかありません。したがって、早朝目覚めたときも、日中も、また夜遅く眠りにつくときも、常にこの道から離れてはなりません──その道とは、外的なことを一切、自分のものとして考えずに、すべてを神に委ねることなのです。
![](/init-icon.png)
宴席で作法を守るように人生の作法を守ることを忘れてはならない。ご馳走が回ってきて自分の前に来たら、手を伸ばして礼儀正しく一人分を取る。次に回っていくのを滞らせることのないように。まだ回ってこないうちから欲しそうにしないで自分の前に来るまで待つように。子供についても妻についても地位についても富についても同じ事である。