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石川達三

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石川達三は日本の小説家であり、第1回芥川賞を受賞した小説『蒼氓』の先駆者である。『生きてゐる兵隊』は発禁処分を受けた。戦後は、新聞小説や社会における個人の生活、愛、結婚をテーマにした作品でベストセラーを連発した。書名のいくつかは流行語にもなった。また芸術院会員であり、多くの社会的・文壇的活動も行なっていた。

女は結婚した時から奥さんだと思っている。馬鹿なことを言うな。奥さんだって一人前になるには、大工や左官と同じように十年の年季がいるんだ。
男性の一番大きな欲望は、女性に奉仕すること、女性の為に必要な保護者でありたいということ、女性の平和と幸福とを保障することであります。
家庭のための努力を怠る女は、夫を愛することも浅いのだ。愛が努力を産み、努力が更に愛の深さを培う。
若い娘は若い果物と同じで、新鮮ではあるが水っぽい。君は女として熟している。私も男として熟しているつもりだ。熟した果物はお互いにそっと扱わなくてはならない。大切にして皮をむく時だって、一滴の果汁をもこぼしてはならない。
若い人たちはよく、「生き甲斐がない」と言います。しかしそれは当たり前です。孤立した人には生き甲斐はない。生き甲斐とは人間関係です。
常識は、過去における無数の非常識の試練を経て、その結論として出来上がったものである。
同志の批判には憂いがあるはずだ。
愛すれば愛するほど、男は裏切られる。結局男は女を観賞し、女の肉体だけを愛しているのが一番賢明だ。
人間というものは或(あ)る程度まではゆたかに暮らさなくてはならん。貧乏していると人間が汚くなる。人間が腐ってくる。下等なことを考えるようになる。