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勝海舟

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勝 海舟(かつ かいしゅう)は、日本の武士(幕臣)、政治家である。明治維新後は安芳(やすよし)と改名した。幕末期に武家官位である「安房守」を名乗り、日本の平和主義に貢献した実績をもつ歴史上の人物である。即時停戦と江戸城無血開城を主張し、日本の近代史最大の内戦である戊辰戦争で日本を安定に貢献した。

よろしく身を困窮に投じて、実才を死生の間に磨くべし。
島国の人間は、どこも同じことで、とにかくその日のことよりほかは目につかなくって、五年十年さきはまるで暗やみ同様だ。それもひっきょう、度量が狭くって、思慮に余裕がないからのことだよ。
その人がどれだけの人かは、人生に日が当たってない時にどのように過ごしているかで図れる。日が当たっている時は、何をやってもうまくいく。
成すなかれ、天意に違うことを。
世の中に無神経ほど強いものはない。
一身を作り上げるにも、一国を作り上げるにも、決して一通りのことでゆかぬ。効果を数十年の後に期し、幾多の困難と障碍(しょうがい)とを排してゆく耐忍と根気とあって大業は始めて成就せらるるのだ。
勢いというものが一たび目の前に来たら、まごまごしてはいけない。
おこないはおれのもの、批判は他人のもの、おれの知ったことじゃない。
世の中は、時々刻々変転極まりない。機来たり、機去り、その間実に髪(はつ)をいれない。こういう世界に処して、万事、小理屈をもって、これに応じようとしても、それはとても及ばない。
人の一生には「焔(ほのお)の時」と「灰の時」があり、「灰の時」は何をやってもうまくいかない。そんな時には何もやらぬのが一番いい。ところが小心者に限って何かをやらかして失敗する。
おれなどは、生来人が悪いから、チャンと世間の相場をふんでるよ。上がった相場はいつかは下がる、下がった相場もいつかは上がる。人間も同じだよ、上がり下がりの時間は長くても十年はかからぬ。
世間は活きている。理窟(りくつ)は死んでいる。
学者は、国家を装飾するものだ。
生業に貴賤はないけど、生き方に貴賤があるねえ。
世間の事は、気合とか呼吸というものが大切だが、これは書物や口先だけじゃ分からない。活き学問という事が必要だ。実地について、人情や世態をよくよく観察し、その事情に精通しなければ駄目だ。
何でも大胆にかからねばならぬ。難しかろうが、易しかろうが、そんな事は考えずにいわゆる無我の境に入って断行するに限る。
世の中は平穏無事ばかりではいけない。少しは不平とか不満とか、騒ぐもののあるほうがよい。
事を遂げる者は愚直でなければならぬ。才走(ばし)ってはうまくいかない。
学者になる学問は容易なるも、無学になる学問は困難なり。
男児世に処する、ただ誠意正心をもって現在に応ずるだけのことさ。要するに、処世の秘訣は誠の一字。
人間の元気を減らすのに一番力のあるものは、内輪の世話や心配だ。外部の困難ならたいていな人が辛抱もするし、またこれがためにますます元気のでるということもあるが、親兄弟とか妻子とかいうような内部の世話には、みんな元気をなくしてしまうものだ。
上がった相場もいつかは下がるときがあるし、下がった相場も、いつかは上がるときがあるものさ。その上がり下がりの時間も、長くて十年はかからないよ。それだから、自分の相場が下落したとみたら、じっとかがんでおれば、しばらくすると、また上がってくるものだ。
寝ころんで待つのがいちばんだというときもある。
わが命あらむ限(かぎり)はこの民を救はむと思ふこころたゆまず
人間各々(おのおの)一様に耳目鼻口(じもくびこう)を具備する動物だ。この間に一頭地を擢(ぬ)かんとするは大概の事でゆくものか。
人はみな、さまざまに長ずるところ、信ずるところを行えばよいのサ。社会は大きいからあらゆるものを包容して毫(ごう)も不都合はない。
行蔵(こうぞう)は我に存(そん)す。毀誉(きよ)は他人の主張。
政治家の秘訣は何もない。ただ「誠心誠意」の四文字ばかりだ。
世に処するには、どんな難事に出会っても臆病ではいけない。
どんな大悪人でも、恩愛の情にはさすがにもろいもので、この情という雨露に打たれると、たちまち元気が衰えて善人になりかわるものが多い。
人はどんなものでも決して捨(す)つべきものではない。いかに役に立たぬといっても、必ず何か一得はあるものだ。
かえすがえすも後進の若者に望むのは、ふるってその身を世間の風浪に投じて、浮かぶか沈むか、生きるか死ぬかのところまで泳いでみることだ。この試験に落第するような者は、到底仕方がないさ。
大事を為(な)すには寿命が長くなくてはいけないよ。
それ御覧ナ、機があるのだもの、機が過ぎてから、なんといったって、それだけのことサ。
急いでも仕方がない。寝ころんで待つのが第一だと思っています。