高田純次
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高田純次は、日本の俳優・コメディアン・実業家・タレント・司会者である。学生時代に不合格を重ね、自由劇場の舞台をきっかけに芸能界を目指す。1981年、日曜ワイド劇場『おかあさんといっしょ』で正統派俳優デビューを果たす。以降、浅田次郎の名作『ザ・インポッシブル・ミッション』など、多数の映像作品で共演を続けている。1997年、レギュラー・ドラマ『フォーチュンハンター』で一躍脚光を浴び、ブレイクを果たす。その後、『とんねるずのみなさんのおかげでした』など、テレビ番組でもその才能を発揮し、現在も俳優として活躍中である。'
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「そんな貧乏な人生になったのは、あなたの努力が足りなかったからだ」他人は言うことでしょう。言わせておけばいいのです。もちろん世の中には努力して成功した人もいることでしょうが、努力して成功しなかった人もたくさんいます。逆に、ろくに努力もしないで成功しちゃった人も。人生はそんなもんです。運不運とか、親にもらった名前が悪かったとか、いろいろあるじゃないですか。
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昔の人はよく言ったもの。「平凡が一番だよ」。上手くいった人への嫉妬も入ったこの言葉、じつに上手い言い訳ではないかと思うよね。「貧乏で頭もよくないけど、みんな丈夫だし、幸せだよね」そんなふうにして、ときどき人生のバランス論をかみしめながら、毎日を上手く生きていたんじゃないかと思う。
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いいことばかり続くわけがないんだ。でも、これは言い換えれば、悪いことばかりが続くわけでもないということ。やまない雨はないんだから。もしいま悪いことばっかり続いている人も、気楽に行っちゃっていいってことだと思うよ。
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やってよかったことをひとつ挙げれば、やっぱり30代で自分の道を選んだことかな。人生でやりたいことは早く決めたほうがいい、というけれど、俺はなかなか決められなかった。30代になっても、ずいぶん迷ったよ。でも迷った末に、エイやっ!と思いきったのがよかったのかもしれないね。ただそのときは、自分なりにアウトローとして生きる覚悟はしていたと思うよ。
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僕は、「思うようにいかないのが人生」でいいんじゃないかと思うんだ。そういう現実があるからちょっと上手くいったときの小さな幸せが嬉しいわけだし、雨が降るから上がったときのお天道様をありがたく感じるもの。
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「できればもっと厳しく品質にこだわりたい」という立場の人と、「多少のことは目をつぶってくれないと、会社がつぶれちゃうよ」という立場。このふたつの立場を理解して、具合よく現場を回している人がいないと、上手くいかない。
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僕だって、なぜ自分がちょいと成功しちゃったのかなんて、わからない。人並み以上の努力をしたかといえば、そんなことはまったくない。ただひとつ、他人よりも少しだけ「楽しく生きよう」と思っていたかもしれません。
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人間の欲は限りないというけれど、お金持ちになりたいと思ってそうなったとしても、それで完全に満足できる人はなかなかいない。そうなったらなったで、ピーピー言ってる貧乏人の暮らしが妙に羨ましく見えてきたり。
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なんだかんだ言っても、お偉方というのはたいていはイエスマンしか評価しないものだ。飲みに行くと、「君は若いんだから、もっと生意気なことを言った方がいい」とか言っている人にかぎって、実際に生意気なことを言うと、カーッときてしまう人はよくいるよね。