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高山樗牛

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高山樗牛(1871-1902)は明治時代の日本の文芸評論家、思想家で、東京大学講師および文学博士。彼は明治30年代の言論を先導し、東京帝国大学文科大学哲学科で学び、卒業後、第二高等学校教授を務めた。その後、校長排斥運動により辞任し、博文館に入社し『太陽』編集主幹となった。彼は国粋主義的な評論を多く書いたが、ロマン主義的な美文や森鷗外との美学論争も行った。海外留学の命を受けたが、健康問題で留学を辞退し、東大講師として日本美術を講じた。彼は美の本質を本能の満足にあるとした『美的生活を論ず』を執筆し、また日蓮研究にも取り組んだ。

偉人と凡人の別は一言にして尽くすべきのみ。彼は人生を簡単にする者なり。此(これ)は人生を複雑にする者なり。
世に迷信なし。行者(ぎょうじゃ)より見ればすべての信仰は真行なり。不信者より見れば、すべての信仰は迷信なり。
天にありては星、地にありては花、人にありては愛、これ世に美しきものの最たらずや。
金銭のみが人間富ます者に非ず。権勢のみが人を貴くする者に非ず。なんじの胸に王国を認むる者にして初めて、共に美的生活を語るべけむ。
己れの立てるところを深く掘れ。そこには必ず泉あらん。
大いなる人となるの道は唯二つあるのみである。己の小さきを悟るのは其(そ)の一つである。己の大いなるを信ずるは他の一つである。
嗚呼(ああ)、憐れむべきは飢えたる人に非ずして、麹包(ぱん)の外(ほか)に糧なき人のみ。