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江崎玲於奈

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江崎玲於奈は1925年3月12日に日本大阪で生まれ、物理学者。1947年に東京帝国大学を卒業し、川西機械製作所に入社。1956年に東京通信工業株式会社に移籍し、PN接合ダイオードの研究に着手し、トンネル効果を発見した。1973年にアイヴァー・ジェーバー、ブライアン・ジョゼフソンとともにノーベル物理学賞を受賞、文化勲章受章者、旭日大綬章受章者となった。

創造性を伸ばすためにしてはいけない五箇条──2.権威にのめりこまない。大先生から習うことは必要ですが、のめりこみ過ぎると自分らしさを失ってしまう。
日本の学問は、ものを習う「修得型」で、何か新しい事に挑戦する「探求型」が不足している。というより、「探求心」の教育を受けていない。
一般的に日本の若者は、「こうやれ」と言われるとよくできます。しかし、自分から何かを発見する事は苦手です。それに挑戦する精神も乏しい。
私は、ノーベル賞を受賞した科学者にたくさん会っているが、意外なまでに幅の広い知識を持っている人が多いことが印象強い。幅広く、多角的な視点を持つということが、創造性の原動力になるのかもしれない。
人間が成功する条件というのは、個性的なタレント(才能)、それを磨くためのハードワーク(努力)、そして人知を超えたチャンス(運)。この三つの組み合わせであると思います。
創造的な仕事をするために、してはいけない5つのこと──今までのいきがかりにとらわれるな。人の影響を受けすぎてはいけない。記憶力には限界があるから、無用のものは捨てよ。闘うことを避けてはならない。安定した満足感を持ってはいけない。
創造性を伸ばすためにしてはいけない五箇条──1.しがらみにとらわれるなということです。あまり歴史をひきずっていると、新しい飛躍があっても、それが見えない。
学問を知っている人は、学問を愛する人に及ばない。学問を愛する人は、学問を楽しむ人に及ばない。
全体から物事を考えることは、イノベーションの促進のみならず環境に適応していく上でも欠かせない。異なる観点を持ち込み、関係性をとらえ直すことが必要だ。
時には、踏みならされた道を離れ、森の中に入ってみなさい。そこでは、きっとあなたがこれまで見たことがない何か新しいものを見出すに違いありません。
科学とは自然の本質を理解し、新しい知識を創造すること。
創造性を伸ばすためにしてはいけない五箇条──5.初々(ういうい)しい感性というものを失ってはいけない。
私がノーベル賞を取れたのは、自分というものをよく見て、磨いてきたからだと思っています。
日本人は先ず模範生を決め、競争する。だが、考え方が呪縛されている。ノーベル賞を取るには、どんな勉強をしなければいけないか、と。抑々それがノーベル賞を取れない一番の呪縛ではないか。
すぐれた科学者は一芸に秀でた人間というよりも、むしろあらゆる視野を兼ね備えた教養人です。この幅広く、多角的な視点を持つということが、創造性の原動力になるのかもしれません。
創造性を伸ばすためにしてはいけない五箇条──3.不要な情報は捨てなさいということ。我々の頭は、25ワットくらいのエネルギーを消費している限定された道具ですから、そんなにメモリースペースがあるわけではない。
元来、人間は死を免れることが出来ない有限な存在である。それだけに、絶対的なもの、永遠なるもの、確実に信じられる知識を求めるロマンとでも言えるものを持ち合わせているのではないであろうか。
人は欠陥が多く不安定な方が創造性がある。立派な人格者を育てる教育に、創造性が入る余地はない。日本人は皆立派で完成されているが、完成した人格は進化を受け入れない。
創造性を伸ばすためにしてはいけない五箇条──4.自分らしい生き方をするためには、自分を主張し、自分を守るために戦うことを避けてはいけない。
ノーベル賞を取るための五つの「してはいけないこと」──1.従来の行きがかりに囚われすぎてはいけない。2.他人の影響を余り受けすぎてはいけない。3.無用なものは全て捨てなければならない。4.戦うことを避けてはいけない。5.何か絶対的なものを信じすぎてはいけない。