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樋口一葉

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樋口一葉は1872年5月2日に東京で生まれ、24歳で肺結核による早逝しました。中島歌子に和歌や古典文学を、半井桃水に小説を学んだ。『たけくらべ』『にごりえ』『十三夜』という秀作を発表し、文壇から絶賛を受けました。没後に発表された『一葉日記』も高い評価を受けています。

只世にをかしくて、あやしく、のどかに、やはらかに、悲しく、おもしろきものは恋とこそ言はめ。
みなさまが野辺をそぞろ歩いておいでの時には、蝶にでもなって、お袖のあたりに戯(たわむ)れまつわりましょう。
身をすてつるなれば 世の中の事 何かはおそろしからん。
恋とは尊くあさましく無残なものなり。
恐ろしきは涙の後の女子心(こころ)なり
こころにいつはりはなし、はた又、こころはうごくものにあらず、うごくものは情なり。此(この)涙も、此笑みも、心の底よりい出(で)しものならで、情に動かされて情のかたち也(なり)。
丸うならねば思う事は遂げられまじ。
せつなる恋の心は尊きこと神のごとし