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大江健三郎

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大江健三郎は1994年にノーベル文学賞を受賞した文学家である。昭和中期から平成後期にかけて青春小説などを執筆し、芥川賞、谷崎潤一郎賞、野間文芸賞、読売文学賞など多数の文学賞を受賞している。

たとえ、問題がすっかり解決しなかったとしても、じっと考える時間を持ったということは、後で思い出すたびに意味があったことがわかります。
人はなぜ「出来はしまいが」と明瞭に自覚しながらも、旅に出るのか。僥倖(ぎょうこう)がおこって「出来はしまいが」と思っていたことを達成せしめるかもしれないという、幻を抱いて旅に出るのか。そうではあるまい。僥倖を望むような人間は、じつは旅に出ることはないのである。
未来を耐えやすいものにする唯一の方法は、おそらく過去の時代の人間を人間的にしていた、思いやり(ディーセンシー)と正義を身につけて、未来に向かってゆくことなのだ。
もう取り返しがつかないことをしなければならない、と思いつめたら、その時、「ある時間、待ってみる力」をふるい起こすように!
家庭とは、ほんとうに私たちが安心して失敗することのできる場所。失敗しても、それで迷惑をかけた相手に憎まれないというか、その上であらためてお互いに和解し合うことのできる場所、その基本的なモデルです。
絶望しすぎず、希望ももち過ぎず。