鴻上尚史
@01gr36njfhe4mt7q648j1dbdyy
鴻上尚史は、日本の劇作家・演出家であり、新居浜市出身で、愛媛県立新居浜西高等学校、西賀茂寮に入寮し駿台京都校を経て、早稲田大学法学部を卒業し、演劇の技術を学ぶため浪人生活を経験した。その後、代表作となる「八月の犬は二度吠える」を著し芸術界で一躍、有名になる。また、現在は、日本劇作家協会会長(代表理事)、日本劇団協議会・日本演出者協会理事を務めている。
「子供とのつきあい方」のアドバイス、それは、「子育てをがんばらない」ことです。一生懸命、よかれと思ってやったことを否定されるから、可愛く思えなくなるのです。真剣にがんばってしまうから、理屈が通じない時にキレそうになるのです。
僕が「絆」という言葉があまり好きではなく、うさんくさく感じる理由は、「ひとつにまとまること」そのものが目標になることが多いと感じるからです。ひとつになるのは、目的があるからで、目的を成し遂げることより、ひとつになることに比重が置かれ目標にするのはおかしいと感じるのです。
道に迷っている目の不自由な人に「どうしました?」と話しかける時、僕には無意識の優越感がなかったのか。お年寄りに話しかける時、ハンディキャップを持った人に話しかける時、対等な関係ではなく、「あなたを守りますよ」という無意識に見下す意識がなかったのか。たぶん、あったんじゃないか。
(演技が)うまくなければプロになれませんが、うまいからと言って必ずプロになれるわけではありません。死に物狂いの努力をしなければプロになれませんが、死に物狂いの努力をしたからと言って必ずプロになれるわけではありません。
「自尊意識」とは、自分を大切にし、自分をバカだと思わず、自分が生きていていいのかと疑問に思わず、自分の発言に自信がなくて言いたいことが言えないなんてことがない、自分はかけがえのない自分であるという意識です。
(私は)「相談があるんだけど」と言われた場合だけ、相談に乗ります。相手が話す気持ちになってないのに、「話してみて」「相談に乗るよ」「何でも言って」と言うのは、相手を苦しめることになると思っているのです。
アメリカにも「同調圧力」はある。でも、それは日本ほど強くはない。だいいち、みんな「自尊意識」を持つように教育されている。アメリカの教育の目的は、健全な「自尊意識」を子供に持たせることで、これが「同調圧力」と戦う動機と理由とエネルギーになる。